佐渡の伝統文化

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佐渡は400以上の文化財(国・県・市指定文化財、国登録有形文化財)がある「歴史と文化の島」です。外から持ち込まれた文化と、古くからの文化が融合して、佐渡独自の文化が多く形成されました。「文化のふきだまり」と言われる佐渡の文化財の一部をご紹介します。

 

佐渡は文化のふきだまり

各地から人もモノも文化も行き交う島

佐渡島は、日本海上に浮かぶ島としては沖縄本島に次いで二番目に大きな島である。面積は約855km2、約280kmの海岸線を有しており、佐渡に一番近い本土の対岸角田岬(新潟市)とは佐渡海峡を挟んで約32kmの位置にある。佐渡は北に大佐渡山地、南に小佐渡産地が並走し、中央の国仲平野は穀倉地帯となっている。島には海、山、平野、川、湖があり地形的にもまさに日本の縮図といえよう。こうした地理的条件に恵まれた佐渡の歴史は古い。岩屋山石窟(県指定史跡)遺跡は、佐渡の南、小木半島先端部の標高90mの高位段丘に位置する縄文時代の洞穴遺跡である。この遺跡からの出土遺物は、約8000年前にすでにこの地に人々が住んでいたことを示している。

また、佐渡は古代から様々な人びとが船により出入りした島である。8世紀後半には佐渡国分寺が建立され、国分寺の出土瓦から能登守三国真人広見の可能性がある人物絵瓦が発見されるなど、モノから人の行き交った跡が見てとれる。また、奈良時代以降、穂積朝臣老、順徳天皇、日蓮上人、日野資朝、世阿弥などが流罪により、島へ渡ってきた。江戸時代には、相川の金銀山が開発され、役人、職人、商人らが全国からやってきて町を形成した。また、北前船の寄港地である小木などの港には、日本各地から様々な文化が運び込まれた。

佐渡は「文化のふきだまり」ともいわれるが、外から持ち込まれた文化と、佐渡の古くからの文化が融合して、佐渡独自の文化も多く形成された。ここで紹介できるのはそのごく一部でしかないが、これを手がかりに歴史と文化の宝庫・佐渡を歩いてみてほしい。歩くたびに島は様々な表情を見せてくれるはずだ。