佐渡だからできる体験学習

ジオパークとは、地球や大地を表す（GEO）と公園（PARK）をあわせた言葉です。その地域の優れた地質や地形をはじめ、自然や文化、歴史、暮らしや産業などを「まるごと学ぶ」取り組みで、2015年にユネスコ（国際連合教育科学文化機関）の正式なプログラムになりました。佐渡ジオパークでは、優れた地域資源を生かし、理科や地理、歴史、文化などを体験学習できます。

江戸時代初期に相川金銀山の開発が本格化すると、佐渡国は徳川幕府の直轄地となりました。奉行所を中心とした相川地区は、金銀の採掘が行われてきた約400年の歴史の中で様々な遺産が残っています。史跡の見学を通して、金銀山が世界に与えた影響を垣間見ることができます。また職業別に配置された計画的なまちづくりが行われ、今も鉱山と関係する建物が多く残されています。まち並みの保全活動も住民により行われています。

トキの生息に必要な環境は私たち人間にとっても暮らしやすい環境であると言えます。この環境を守るため努力を続けている佐渡の人々の取組を理解することを通し、環境について考えます。

金銀山の隆盛・北前船の寄港による全国各地との交流や様々なかたちで佐渡に渡ってきた貴族や文化人がもたらした文化や芸能が佐渡の地で息づき、今も人々の暮らしに溶け込んでいます。島の芸能に触れ、参加することで心に残る体験ができます。

海風と堅い岩盤から育まれた肉厚で丈夫な竹が多い佐渡では、古くから竹工芸が盛んでした。しかし近年、プラスチック製品等が流通し、竹の利用が減り、荒廃した竹林が多くなりました。竹林の整備などを学び、竹の有効利用を考えたり、自然にあるものを使い、自然と共に生活してきた日本人の暮らしを見つめなおします。

海に囲まれた島国である佐渡は、漁業が盛んで漁港にはさまざまな種類の船や漁具をみることができます。漁師の方の話を聞いたり、イカの加工体験、たらい舟の乗船を通して漁師町の雰囲気を味わってみましょう。また、透明度の高い佐渡の海をおもいっきり満喫するマリンスポーツも人気です。

農山漁村生活体験には、決まったプログラムはありません。それぞれの受け入れ先の家庭で農作業や掃除、食事作りのお手伝いなど、田舎の普通の日常生活を体験します。受け入れ先の家庭の方と仲良くなることで感謝の気持ちを持ち、グループの仲間と力を合わせて体験を作り上げていきます。

佐渡市内の体験施設では、安全を考慮して体験を実施しております。なお、安全管理研修会等も定期的に行い、安全管理マニュアルの整備、施設間の情報交換を行っております。